dew

憧憬

高校生のとき、尊敬する女性がいて私はその人に少しでも近づきたかった。
息切れを起こしながらも同じ空気を吸おうとしていた。
その人も、どんどん大人になってしまい、かつて私が渇望した鋭利な感情の棘がなくなってしまった。
人間的に大きくなったんだろうし時とともに人が変わっていくのは仕方ないことだから嘆いても仕方ないんだろう。

私が付き合っていた人が好きだったであろう人で、知的で自分をもっていて私はその人を妬みながら反発しながらあこがれていた。

その人がそのころに書いていた日記は、もう消されていて読むことができなくなっていて
私が信じていたものあこがれていたもの私の高校生活の指標だったものが消えてなくなったように思った。

変わってしまったあの人の、私が焦がれたあの時のあの人を棺にいれて墓標をたてた。

過去があるから今のあの人がいるのもわかってる
私の理想を押し付けておいて変わったからって私がとやかく言うことじゃない。

そんなの理解はしてるけどわりきれないことってあるよね